公立中高一貫校の受験問題を題材に、小学5年生と6年生で議論をしてみました。
課題の文章を読ませて「地球の将来を考えるうえで、自分のなすべきことを考える」というテーマで作文を書かせるというものです。

はじめに小さな紙切れを配っておきまして、そこに思いつくことをなんでもいいので書かせます。
こうすると発言の速い子だけがリードするのを防げます。
そして、一人ずつ発表させます。

ホワイトボードにKJマッピング法を使って、関連事項をまとめつつブレインストーミングを進めます。
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まずはテーマを「地球の将来を考える」と「自分のなすべきこと」に分割。
課題文がエネルギー消費増が環境破壊を引き起こしているとい内容だったため、「電気をこまめに消す」などが出てきました。ここらへんはお決まりの感じで、生徒もやや興ざめ。「でも、他に何ができる?」と行き詰ります。

ここで「地球の将来とは環境のことなの?」という疑問が浮上。
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「人口増加だってある」
「そうすると食料が足りなくなるかも」
「食べないようにするか?」
「そりゃむりだ」
「もし自分がお金持ちなら田んぼや畑をつくって食べ物を作る」
「家やビルばかりではあまりよくない」(いかにも東京都杉並区に住んでいる子どもの意見ですねえ。)
などと発展します。

一方、「環境破壊は人に影響がある」という意見が出ます。
「漆(うるし)の伝統工芸のビデオを見て、山が破壊されると漆がとれなくなるとか聞いた」
「環境破壊は伝統も破壊する」
「仕事がなくなる」
「漆は興味がないけど伝統は大切にすべき」
「日本だけでなく世界の伝統が破壊される」
などと、新しい視点が出てきます。

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「電気をこまめに消す」で、一旦行き詰った感じでしたが、ここ質問。

「電気をこまめに消すって何のために?」

目的に立ち返らせました。
そこから、
「消費電力を抑える」「なんのために?」
「化石燃料を減らすため」
ここで
「再生可能エネルギーがまだ少ない(本文中で指摘)よね」
「それじゃいけないの?」
「だって、地球温暖化が進むでしょ。」
最初に心配していた子が「それが怖い。島とか沈んできてるし。」

と発展します。

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そして、「地球の将来とか言ってるけど、人間の将来だよな」
「つまりは自分の将来」
「んー、地球の将来と自分の将来をすりかえちゃダメだよね」
「地球の将来とか言ってるから他人事に思えちゃう」
「おれのなすべきこと決まった!」

「環境問題について『地球の将来』とか言わないこと」
「わはは」

すごい展開に思わず関心!

そこから作文を書く書く!とまりません。
200字の制限をとっくに越えて、原稿用紙は2枚目に。

「この続き、家で書いてくるわ!」

宿題は勝手に決まっていきます。

「それじゃあ来週みんなで発表ね」

こんな感じで授業は終わります。

これがアイ教学舎エフジーケイの公立中高一貫校の受験勉強です。
受験しない子も来ています。保護者様の理由がすてきです。

「今、こういうことをやらせることに意味があると思って」

とのこと。
発達の旬は小学生です。
この時期に、楽しくて豊かな学びによって未来を拓く素敵なチカラを育ててほしい。
そして、その途中経過の受験でも成果を出す。合格率60%以上!!(大手塾の3倍)
これがアイ教学舎の基本姿勢です。

受験する子もしない子も楽しくて豊かな学びはアイ教学舎エフジーケイ

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アイ教学舎エフジーケイはNPOアイ教育研究所を支援し、研究成果を実践しています。